2010年 03月 07日
JOHNNY CASH / AMERICAN Ⅵ : AIN'T NO GRAVE |
2010年リリース、JOHNNY CASH最後のスタジオ・アルバム
世界にはそれこそ星の数ほどの名盤といわれるアルバムがあり、ちゃんとディスク・ガイド等で紹介され絶対的な評価を獲得していて、買う方にもまず買っても失敗はしないという、ありがたい太鼓判を押してくれていますが、その反面、星の数ほど見過ごされているアルバムもあるわけです。
と当たり前のことを書いたのも、このJOHNNY CASHのアルバムを聴いたからで。JOHNNY CASHといえばアメリカ・カントリーの大物、そんなくらいしか知識を持っていませんでしたし、カントリーはアメリカの国民のための音楽で、私を含む英語の分からない日本人にはまず理解できないんじゃないか、と聴く前からの個人的先入観のおかげもあって聴いてみようと思うこともこれまでありませんでした。
でも出会ってしまったのです。本当に偶然試聴したこのアルバムの美しさ、そして重み。日々あれこれ買う中で、新しい出会いに喜びながらも、ひとつの音楽に対する感動は期限付き。これだけ物が溢れる中ではそれも仕方のないことですが、それでもこのJOHNNY CASHのアルバムはちょっと次元が違う予感がしました。早速購入し(ちなみにamazonが一番底値でしたのでそちらを選びました)じっくり聴いたわけですが、なんと深く、説得力のある声なのでしょうか。歌詞が分からずともその歌の重みは伝わってきます。まず1曲目の“Ain't No Grave”が何より衝撃的。意味深なタイトルですが、音も非常に重くまるで亡くなったCASHの鎮魂歌のよう。荘厳な鐘を打つ響きが効果的に入り、どこか葬列を思わせます。薄暗く、冷たい風のようなメロディとCASHの存在感のある、ずっしりとした声。これが私にこれまでにないショックを与えました。
続く“Redemption Day”はSHERYL CROWのカヴァー。CASHのギターのピッキングとオルガンの音色がまた味わい深く、胸にググっとこみあげさせる力を持っています。
未発表のオリジナル曲“I Corinthians: 15:55”での優しく語りかけるような口調。とここまで聴いてもうカントリーとかそういう壁みたいなのは無くなっていました。純粋に1人のシンガー・ソング・ライターとしてのCASHの魅力にすっかり夢中になっている自分。アルバム通して約30分とかなり短かめですが、集中して聞くにはこれくらいがいいかもしれません。
プロデュースはSLAYERやRUN D.M.C、BEASTIE BOYS、RED HOT CHILI PEPPERS、METALLICAからWILLIE NELSONまで幅広く手がけるリック・ルービン。
KRIS KRISTOFFERSON、ED McCURDYのカヴァーなど全10曲収録。
【TRACK LIST】
1. Ain't No Grave
2. Redemption Day
3. For The Good Times
4. I Corinthians 15:55
5. Can't Help But Wonder Where I'm Bound
6. Satisfied Mind
7. I Don't Hurt Anymore
8. Cool Water
9. Last Night I Had The Strangest Dream
10. Aloha Oe
世界にはそれこそ星の数ほどの名盤といわれるアルバムがあり、ちゃんとディスク・ガイド等で紹介され絶対的な評価を獲得していて、買う方にもまず買っても失敗はしないという、ありがたい太鼓判を押してくれていますが、その反面、星の数ほど見過ごされているアルバムもあるわけです。
と当たり前のことを書いたのも、このJOHNNY CASHのアルバムを聴いたからで。JOHNNY CASHといえばアメリカ・カントリーの大物、そんなくらいしか知識を持っていませんでしたし、カントリーはアメリカの国民のための音楽で、私を含む英語の分からない日本人にはまず理解できないんじゃないか、と聴く前からの個人的先入観のおかげもあって聴いてみようと思うこともこれまでありませんでした。
でも出会ってしまったのです。本当に偶然試聴したこのアルバムの美しさ、そして重み。日々あれこれ買う中で、新しい出会いに喜びながらも、ひとつの音楽に対する感動は期限付き。これだけ物が溢れる中ではそれも仕方のないことですが、それでもこのJOHNNY CASHのアルバムはちょっと次元が違う予感がしました。早速購入し(ちなみにamazonが一番底値でしたのでそちらを選びました)じっくり聴いたわけですが、なんと深く、説得力のある声なのでしょうか。歌詞が分からずともその歌の重みは伝わってきます。まず1曲目の“Ain't No Grave”が何より衝撃的。意味深なタイトルですが、音も非常に重くまるで亡くなったCASHの鎮魂歌のよう。荘厳な鐘を打つ響きが効果的に入り、どこか葬列を思わせます。薄暗く、冷たい風のようなメロディとCASHの存在感のある、ずっしりとした声。これが私にこれまでにないショックを与えました。
続く“Redemption Day”はSHERYL CROWのカヴァー。CASHのギターのピッキングとオルガンの音色がまた味わい深く、胸にググっとこみあげさせる力を持っています。
未発表のオリジナル曲“I Corinthians: 15:55”での優しく語りかけるような口調。とここまで聴いてもうカントリーとかそういう壁みたいなのは無くなっていました。純粋に1人のシンガー・ソング・ライターとしてのCASHの魅力にすっかり夢中になっている自分。アルバム通して約30分とかなり短かめですが、集中して聞くにはこれくらいがいいかもしれません。
プロデュースはSLAYERやRUN D.M.C、BEASTIE BOYS、RED HOT CHILI PEPPERS、METALLICAからWILLIE NELSONまで幅広く手がけるリック・ルービン。
KRIS KRISTOFFERSON、ED McCURDYのカヴァーなど全10曲収録。
【TRACK LIST】
1. Ain't No Grave
2. Redemption Day
3. For The Good Times
4. I Corinthians 15:55
5. Can't Help But Wonder Where I'm Bound
6. Satisfied Mind
7. I Don't Hurt Anymore
8. Cool Water
9. Last Night I Had The Strangest Dream
10. Aloha Oe
by gomachiro
| 2010-03-07 15:17
| 音楽